本当のフィリピン料理とは?[フィリピン料理を歴史的観点から考える]

今日は、何気なく食べているフィリピン料理を歴史的な観点で考えてみます。

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フィリピンに来た事が無い人にはあまり馴染みの無い料理だと思いますが、フィリピン料理は味付けが日本人にあっていて、食べてみるとけっこう美味しいです。

代表的なものとしては、豚を丸焼きにしたレチョン等の豚肉、鶏肉料理です。これらの料理をメインとしてご飯、スープ等で一緒に食べるのがいわゆるフィリピン料理と呼ばれているものです。

 

そして驚くことに、今僕らがフィリピン料理として食べている料理は、他の国の影響をかなり受けていて、本来のフィリピン料理と言えるものはほぼ無いようです。

これには歴史が深く関わっていますので、これを踏まえて「フィリピン料理」について考えてみたいと思います。

 

まず、フィリピンは昔、スペインとアメリカに植民地にされていた歴史があります。そのため、現在のフィリピン料理にはスペインとアメリカの要素がかなり入っているわけです。さらに中国と貿易していた背景もあり、中華料理の要素も含みます。

よってフィリピン料理は、フィリピン・スペイン・アメリカ・中国の4つの要素を持ち合わせた料理であると言えます。上にあげた写真は、フィリピン料理で一番に名が挙がる程有名なレチョンですが、これもスペインから伝わったものです。

おおまかに要素を分けるとこんな感じです。

スペイン要素:豚肉・鶏肉などの肉料理とパン フィリピン料理と呼ばれるほとんどが、スペイン要素で出来上がっています。またお米よりは影が薄いですが、パン屋も町中にかなりあります。フィリピン料理は脂っこいと言われているのは、スペインからラードやオリーブオイルを使った炒める調理法が伝わったためです。

アメリカ要素:ファーストフード ジョリビー、マクドナルドをはじめとして現在フィリピンでは大人気のファーストフード。こちらは言うまでもなくアメリカ由来。

中国要素:お米・麺料理 フィリピンでの主食はお米です。

 

これらの要素とフィリピン本来の要素が複雑に混ざり合い、現在のフィリピン料理が完成されたのだと考えられます。ちなみに、本来のフィリピン料理と呼べるものはほぼ無いに等しいみたいです。

 

では、スペイン統治以前はどのような生活をしていたのでしょうか?これは今勉強中でもあるのですが、昔は固定した家を持たない狩猟民族のようなものだったらしいです。食べ物を取尽したらまた次の場所を見つけて移動していました。主な食料は、狩猟による猪や、野菜果物、魚などなど。農業等の生産活動はしていなかったようです。

 

完全にスペイン化してしまったと考えると少し悲しい話ですが、それを受け入れるだけの適した環境があったとも言えるのでは無いでしょうか。フィリピンは7000以上の島が集まる多島国であり、南国であり、かなり特殊な環境と言えます。海がとても綺麗ですが、南国の海って実は食べれる魚が少ないのです。そういった環境の中で、豚や鶏等の家畜を育てるのは、ベストな食料生産方法であったとも考えられます。

 

 

今日は手短な記事ですが、複雑に文化が絡み合うフィリピンでは、料理もその要素はかなり複雑ですね。一方では、東南アジアに属しながら、インドとは距離があったためタイ等にあるような独特なスパイスを使った料理は存在しないという側面もあります。学校の先生(フィリピン人)にこれらの事実を話すと、以外と知らないって人が多いです。

 

題名にある、これが本当のフィリピン料理の要素だ!というのを見つけるのはかなり難しそうです。こうなると意地でも見つけてみたいですが。笑

でも日本ではあまり見られない、文化の交錯が見えてこれはこれで面白いですね。

 

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