フィリピンの人々に本を。

フィリピンセブ島の読書、本、事情から、本は人々にとってどうあるべきかを考えます。

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突然ですが、僕は読書が大好きです。

小説系のフィクションは一切読まずに、知識系の本をひたすら読みます。

どんどん新しい知識が頭の中に入っていくのが面白いのです。専門は建築や人類学ですがそれ以外でもとにかくなんでも読みます。その知識はどこで役に立つかわからない潜在力があると思うのです。

 

そして僕が今働いている南フィリピン大学ですが、図書館はあるのですが、驚くほど小さいです。ここが特別なのではなくフィリピンの大学の図書館は 、日本やその他の国と比べると驚くほど小さいです。そしてフィリピン人自身そんなに本を読みません。

僕は法政大学にも籍があるのですが、図書館は超巨大です。地上から地下何階にもなっていて、よくこんだけ本を集めたなといつも思っております。

僕は研究の際に、文献調査をよく行うので、図書館が小さいというのはなかなか致命的です。

 

では、何故こんなに本が少ない、読まないのか。

これはフィリピンに限らず、発展途上国ではよくあるシチュエーションでしょう。

まず、フィリピン人は英語が読めます。これは文献を扱う上でとてつもないアドバンテージです。世界の主要言語で本が読めるのですから。

しかしこれが問題なのではないかと考えました。

英語の本=外国で発行された本なので、値段がフィリピン人にとっては高すぎる。

現に学生は教科書を買えず、図書館や学校のものを必要な分コピーして使っているそうです。

 

例えば、自国でタガログ語で発行したらそこまで高額にはならないはずです。日本でも英語の本を買うと、輸入費やらがかさんでバカ高い時があります。(日本で発行された英語の本は別)。

よって、セブにある本屋の本は主に輸入されたものによって構成されています。

先進国から来た本は、発展途上国庶民の手の届くものではありません。

英語がここまで浸透しているが故の社会的な構造が問題になっています。

 

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この記事でお話した通りインターネットの発展により、ニュース記事を無料で読めたり、Kindleで本が読める時代です。

本自体をどうにかするより、こういう側面からの解決の方がいいのでしょうか。

しかし、本屋や図書館で本を手にするあの感覚が好きな僕としては、真正面からの解決を望みたいところです。

 

この問題は、頭をふっとよぎった程度でここまで書いただけなので、肝心の「どうすれば解決できるのか」の提案はまだありません。

超理想論ですが、本は人々に平等であって欲しいですね。

現にそういう目標を掲げて途上国で活動しているNGOは沢山いるでしょう。それらの事例等を見て、セブでの本の在り方は今後考えていきたい課題のひとつにすることにします。

 

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